久美堂本店

chakichaki2004-12-07

久美堂と言えば町田。町田と言えば久美堂、という有名な地元密着型書店、久美堂本店に行ってまいりました。230坪。
町田に初めて行ったときは、その大都会っぷりに驚いたものですが、実は都会なのは駅前だけのまやかしで、実体がただの巨大な郊外であるということがわかったのは結構最近なのがちょと恥ずかしいです。でも神奈川中央バスが堂々と走っているのに、町田は東京都というのは絶対に誰かの作った良く出来た嘘だと今でも確信しています。
さて、そんな町田市民の誇り久美堂なのですが、えーと、微妙ですねぇ・・・、この売場。まず1Fはベストセラーと文芸書、雑誌、地図旅行ガイドというオーソドックスな構成なのですが、文芸書、全部背陳列になってます。4冊あろうが5冊あろうが、面陳はせず、全部差しなのです。すごいなぁ、時代に逆行してますよ。これは何かのポリシー?宗教?なかなか真似の出来ない芸当です。
とにかく狭いので在庫点数を置こうという苦肉の策なのかもしれませんが、面陳できるところまでわざわざ背陳にしているところなど非常に潔い態度と言えるでしょう。
2階は、文房具を置いていますが、これまた超普通の文具屋でした。書籍売場も普通。あえて特筆するようなところがありません。3階に行っても4階に行っても普通。各階にカウンターがあるのは、人件費的に効率が悪いだろうなぁと言うのがやっとです。普通すぎて何もないなーと思っていると、おっ!ビジネス書売場にやたら平積みしている本があるぞ。何事でしょうか。

えーと、看板の本のようですが、なんで?と思ったら、サンプル写真に久美堂の看板の写真が掲載されていました。どうやらこの看板コンサルタントである著者に看板を付け替えてもらっていたらしいです。これで集客力Upしたとのこと。へぇ。しかし平積みは政治的な理由だったのですね。つまらないです
しょうがないので小田急店にも行ってみました。これは駅ビルの上の小田急百貨店内の店ですが、謎の船の模型が飾っている以外はいたって普通の店。船の模型には何の説明もなくて不気味でしたが、なぜ本棚の上にあんなばかでかいものが飾ってあるのか、ご存知の方はご一報ください。気になります。
結論。20年以上前の大型店という印象。老舗なのでしょうが、結構ニアリーイコールで時代遅れな売場であるように思います。ビジュアルプレゼンテーションが出来ていないのが致命的。逆にそこが解決できれば、中型書店として生き残る道はあるかもしれませんが総合書店としては、限界であるように思います。
しかしそんな久美堂を支え続けている町田市民は偉い!単に保守的なのかもしれませんが、全国一位の売上を誇る町田のスーパーブックオフが、すぐそばにあってもなお「本と言えば久美堂」と言いつづける町田市民に敬意を表したいと思います。やはり田舎の人は人情に厚いなぁ・・・。