ブックセンタークエスト黒崎本店

chakichaki2005-01-04

八幡製鉄の町、北九州市は別名ヤクザの街と呼ばれるぐらい、極道が多い土地柄なのですが、その中でもどちらかと言えばチンピラ系の多い地域である黒崎の駅からちょっと歩いたところにクエストの黒崎本店があります。それにしてもそごうが無くなった後の黒崎の寂れっぷりはすごいです。結構規模の大きいアーケード商店街があるのですが、半分の店がシャッターおろしちゃってます。やばくないですか。
でもそんな逆風の中、クエストは本当にがんばっていると思います。小倉駅の近くにもクエストの本店はあるのですが、黒崎の方が断然いい売場だと思います。
まず1階に入ります。明るくて綺麗な店内。色分けされたジャンルフラグが非常にわかりやすい売場です。

料理書売場がカフェに隣接していて、いい雰囲気。なんと実用書の中で料理書だけが1Fに独立して存在しているのです。なるほどなぁ。あとは雑誌、文芸、文庫、新書、ビジネスのベストと郷土の本です。
2Fに上がってみました。人文・資格に実用に児童書、アートと言う構成です。謡いの本棚が専用の引き出しになっていて、ちょと感動した私です。児童書売場はゲートが作られ、壁の色も什器の色もそこだけ別世界になっているという、児童書売場のお手本のような構成です。素晴らしい。
3Fです。3FはコミックとCD・DVD売場がひっついたごちゃごちゃしたゾーンと理工書・医学書・コンピュータ・参考書というシーンとしたゾーンが同居したフロアです。やはりここもコミックとコンピューターか、と感心するほどは融合していません。残念ながらこの3Fの売場だけは、まったく何も置いてない棚の一角があったり、ひたすら「子供の科学」のでかいBOXを延々と並べてスペースを稼いでみたり、と完成度が低いのです。多分、察するに黒崎には本当はこんなでかい店の需要がないのに売場がとてもでかいのが原因ではないかと。2Fまでで十分だった在庫を3Fまで無理やり薄ーくのばしたがために、こんなことになっているのでしょう、多分。黒崎のヤクザのチンピラは幸せですよ。漫画ゴラクしか買わない(イメージです)のにこんないい店があるんですから。ちなみに4Fは完全に息切れして文具しか置いていません。
それにしても黒崎地区はよほどの町おこしをしない限り、町が廃墟となるのは止められなさそうです。将来的には、クエストを残して周りの店は全滅するかもしれません。
死んだ町に立つただ1件の本屋・・・。本好きはそこをパラダイスと呼ぶ。しかし、たどり着くには、腐った死体なみに出現するチンピラどもを倒していかなければならないのだ。タイトルロール「ブックセンタークエスト」(略してブククエ、ここですぎやまこういちのファンファーレ。もちろん曲は小倉競馬用にかいたものだ・・・)。本のゲーム化は聞いたことありますが、書店なのにこんなアホなゲーム化が出来そうで怖い立地です。黒崎の人は大事にしてあげてください。
総合評価80点。
あぁそうですか、積文館ですか。しょうがないですね。