文藝春秋2月号のアマゾン潜入記

文藝春秋2月号のアマゾン潜入記を読みました。
アマゾンジャパンは推定売上が年間500億円で、うち書籍は200億(和書160億・洋書40億)だそうです。なんだそんなもんですか。リポーターの横田氏は売上が一千億になって、アマゾンが取り次ぎも兼ねるようになったら業界は変わると書いていますが、外資である限りそんな話は有り得ません。たとえ売上1000億になっても書籍の売上はたかだか400億程度、これは日本の書籍売上シェアの2%。2%では何もできないですよ。横田氏の指摘は、やや的外れでしょう。
アマゾンがらみで言えば、日販の闇の噂の方が気になります。最近出版社に発注した商品が王子流通センター内で「消える」という事件が多発しているのですが、それがどうやらアマゾン用に「消えている」らしいのです。うちも小学館に出庫確認とった20世紀少年がここ数ヶ月で700冊ぐらい消えてしまいました。大手出版社の方には想像もつかない話なのでしょうけど、本当に現場ではこんなのばっかりなのです。昔は「消えた」在庫は二度と発見されないものと相場が決まっていたものですが、最近は調査すると王子の中から「出てくる」という不思議な現象がおきています。日販内でアマゾン用の在庫確保を最優先せよという指令がでていて、王子で他書店の注文分から中間搾取するらしいのです。だから調べてもらうとアマゾン用にプールされていた在庫の中から自店の注文品が発見されてしまうというカラクリ。しかも出版社が満数出荷したかどうか調査もできないので、完全犯罪なんですよね。てゆーか知っててやってるっぽい。
あくまで噂なのですが、うちも大層な冊数が「消えて」いるので、噂の真偽を確かめたいものです。横田さん、アマゾンの倉庫バイトはもういいから、王子に潜入してレポート書いてくれませんか?