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ここ１ヶ月は、期末ということもあって、Ｍ＆Ａがらみの雑務とシステム関係のお仕事ばかりに忙殺され、心が荒んできております。今日は久々に発注などしてみました。楽しい…。やはり本屋という職業は本から離れてしまうとダメになってしまいます。

となり町戦争

本日読了。あっさり読めます。でも微妙です。思えば、帯の推薦人が五木寛之、井上ひさし、高橋源一郎であるということで気づくべきでした。まだまだ私も甘いです。
「ある日届いた「となり町」との戦争の知らせ。僕は町役場から敵地偵察を任ぜられた。だが、音も光も気配も感じられず、戦時下の実感を持てないまま。それでも戦争は着実に進んでいた。シュールかつ繊細に「私たち」が本当に戦争を否定できるかを問う衝撃作」
と、あるのですが、たしかにテーマはそうではあるんだけれども、これ、そんなにすごい作品ですか？この小説は「日常に潜む不条理」「戦争」「セックス」という３本柱の描写で成り立っているのですが、このモチーフどこかで見たことあるような気がしませんか？そうです。山本直樹です。私には山本直樹描くマンガの小説版にしか見えないのです。五木さんも井上さんも高橋さんも、山本直樹のマンガ読んだことないでしょ？いっぺん読んでみなって。多分、この小説よりもずっと刺激的で深い世界が広がっていると思いますよ。まぁそんなわけで評価はＣ＋。ヒロインの香西さんがなかなかよいのと、お役所的な仕事描写が大変ユニークなのでちょとだけプラス。
ひょとしたら、山本直樹がこれを漫画化するという離れ業もありうるかもしれません。全然違和感ないし。