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働きマン(2) (モーニング KC)

働きマン(2) (モーニング KC)

本屋さん的には、営業の千葉さんの話がとてもいい。本を売って作者にありがとうと言われて涙ぐむ千葉さん。わかる。わかるよ、その気持ち。痛いほどわかる。痛すぎて激痛。
①巻と違って、今回は悩む松方がクローズアップ。サラリーマンってやつは、仕事やってて限界値超えると、幸せって何だ?とか何でこんなことやってるんだろう、とか思わず自暴自棄になってしまうものなのでありますが、吹っ切って前に進むしか解決方法がない。わかってても気持ちの切り替えは凡人には難しい。私自身もこれを書けるようになるまで3ヶ月以上かかっちゃいましたが、そういう心理状態を書けてしまう安野モヨコは天才。ある意味、師匠をこえたんじゃないかと思います。評価B+
蒼天航路(34) (モーニング KC)

蒼天航路(34) (モーニング KC)

関羽大活躍の巻。蜀が一番強い頃の話です。劉備が漢中王を名乗ったことについての考察が面白くて、中国人はいまだに自分たちのことを「漢民族」と呼ぶくらい「漢」に思い入れが深いと説く。なるほど。関羽は今でも関帝廟などで神として祀られていますが、なぜ三国志の英雄たちの中で彼だけが神なんでしょうね。曹操の業績も神ワザレベルだと思うのですが、今じゃ密室教の教祖扱い(笑)。評価B
おおきく振りかぶって(4) (アフタヌーンKC)

おおきく振りかぶって(4) (アフタヌーンKC)

いよいよ夏の甲子園地区予選が始まるということで、その練習を丹念に描いた④巻。いつも勉強になる志賀先生のメンタルトレーニングの話をはじめ、試合ではなく、練習自体をマンガにしていてそれがまぁ読めてしまうというところは大した力量だと思います。ただし、マンガとは言え、この幼稚なキャラ設定にはどうしてもついていけない…。井上雄彦の傑作「スラムダンク」の高校生は等身大でものすごく共感できたのですが、このマンガの高校生の精神年齢はありえないほど低く感じます。同じ少年っぽさを描くにしても桜木や流川の少年っぽさというのは、イコール「純粋」な「上昇志向」なんだけど、三橋や田島の少年っぽさってのが「未成熟」で「幼稚」という意味合いでしかないので、そう思えてしまうのではないかと思います。これから主人公たちが成長するのを見越して今わざとそう描いているのかもしれませんが、「こんな奴おれへんで」と突っ込みたくなること必定。評価B
鋼の錬金術師(11) (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師(11) (ガンガンコミックス)

やってくれました荒川弘。前の巻を読んだとき、あまりにも予定調和的すぎるのでもう一回ぐらいひっくり返してほしい、と書いたのですが、ここに来て本当にひっくり返りましたよ。さすがです。マンガの面白さをわかってます、この人。評価B+