旅行ガイド関係を取り扱っている取引先の方から聞いた話。
「香港のディズニーランドで香港関係が出るかと思ったのですが、さっぱりでした。年末に向けて香港関係のセットを組もうかと思ってましたが、企画自体を流しちゃいました」
「確かに評判があまりよくないですもんねー」
「今は上海ですよ。上海が一番の売れ筋なんです。観光客数とかで言うとハワイには負けるんでしょうけど、ハワイなんてのはガイドブックがなくても行けますから」
「ハワイは確かに普通に日本語も通じそうですしねー」
「そういう意味では欧米と比べると中国はまだまだ情報や地図自体が少ないんです。売れるのにもったいない話ですよ」
「成長市場なんですから作ったらいいじゃないですか」
「それがですね、変化するスピードが速すぎて、向こうじゃ地図の刊行ペースが3ヶ月に1回新しいものに更新されてしまうんです。それに向こうでは1回の発注ロットが10万部とかでして桁が違うんですよ。それでも中国では売れてしまうらしいのですが、日本じゃそんな部数考えられないですから」
「なるほどなぁ」
「まぁ、今年はおかげさまで万博関連のものはよく動きました。意外だったのは万博終了後にもよく動いたことですね」
「え?終わってから売れたんですか?」
「そうなんですよ。名古屋のほうの書店さんだけなんですけどね。公式ガイドが飛ぶように売れたんです。多分、皆さん終わってから保存用に記念で購入したんでしょうね」
「そうかー、そんなマーケットがあったかー。すぐ返品しちゃいましたよ。しまったなぁ」
「いや名古屋の人は面白いもんでね。セントレアが出来たのに海外のガイドは全く売れないんですよ。本当に外に出たがらないですねー」

大名古屋大観光

大名古屋大観光

というわけで、ふとこの本を積読にしていたことを思い出して読了。名古屋では世界的に有名なマウンテンの全メニューが載っていたり、美宝堂にインタビューに行ったりと、過剰な名古屋テイストが満載の決定本です。私も名古屋に行くときはこの本をガイドにして異文明を体験しにいきたいと思います。ちょと意外だったのは、名古屋人でもある著者が名古屋人は地元に愛着を持っていないと断言している点。それ、嘘でしょう?評価B