ブック&カフェ

「本屋さんにCAFEを併設したらどういう効果があるの?明後日までに発表資料まとめといてちょーだい」という恐るべき指令が上司から降って来たのは夕方5時。もうちょと前もって言ってくれてたら資料も集められたのだけれども、もうこのタイミングでは大したことは調べられないので厳しいっす。とりあえずCAFE導入店の売上推移を追ってみることにしました。
調査した結果、カフェ導入店舗では、本の売上が導入前の114%という実績になっていることが判明。一見「すげーじゃん」という数字に見えますが、今季の12月の季節指数実績で考えると平均値より2ポイント下回ってるので、決していいとは言えない数字です。ですがカフェを導入するために書店の売場面積を削っているわけなので、在庫減らしたうえでこの数字をだしていることを考えると、やっぱり健闘していると言えるかもしんない。
この本の売上にさらにカフェの売上がプラスオンされるわけだから、店舗としてはかなり収益改善になるモデルと言えそう。何せカフェの利益率は60%とか70%とかあるので、カフェで500万円の売上があったとしたら1500万円ぐらい販売する書店に営業利益は匹敵してしまうわけ。カフェおそるべし。
じゃあ、書店部分を削ってカフェを広げましょう、みたいな短絡的な話になりがちなので注意が必要なのですが、ここはバランスの問題。本屋自体の売場を減らしすぎて、魅力の無い売場になってしまったら、そもそもカフェ自体がなりたたなくなる可能性もあるし、そもそもなんで本屋をやっているのかの意義がわかんなくなってきそうだ。あゆみBooksを経営されているシャノワールという会社(http://www.chatnoir-jp.com/bookandcafe/bookandcafe.html)はもともとカフェをやっている会社なのですが、カフェに比べると圧倒的に利益率の低い書店経営に経営資源を分配することについて、どう考えておられるのか、一度お話を聞いてみたいものです。