告白

告白

ついに読了。達成感ありました。本屋大賞も新書部門とか、ビジネス書部門とかあったりすれば読書も偏らないのですが、小説ばっかりが課題図書というのは結構きついものです。その中でも特大のきつさだったのが、この本作。太い厚い重いという量的な条件もさることながら、あの町田康があのパンクな文体で、延々と狂人の心中をトレースし続けていくという強烈な内容で、いやこれは質的にもしんどいよ。
町田康が天才であることは認めます。そしてダメ人間を描かせたら当代随一の力量を持っていることも認めます。でも、この長さは勘弁してくれー。短編ぐらいまでにしてくれー、と叫びたくなる私なのでした。つかれた。評価B
ということで、本屋大賞の投票は明日までとなりましたが、全作品読んでみて出来を比較すると、やはり東京タワーとサウスバウンドの一騎打ちなのではないかと思われます。伏兵でナラタージュ。個人的には、ここで賞をあげなければ誰がリリーさんに賞をあげるんだ!ということで東京タワーに投票します。もう売れすぎちゃってるくらい売れてるんで、そろばんはじいてしまう方からすると、賞をとったからと言って売り伸ばしに期待できない東京タワーはパスになってしまうのでしょうけど、そういう損得勘定を抜きにして、この傑作に「賞」をもって評価したいというのが私のささやかな希望です。