科学する麻雀 (講談社現代新書)

科学する麻雀 (講談社現代新書)

福本伸行の「アカギ」を読んで、やたらに麻雀がしたくなっていたところに出会った本。私は得点計算も出来ない馬鹿者で、学生時代は常に負けまくりのカモだったのですが、この本を読んだだけで強くなった気がしました。
というわけでネット雀荘東風荘で戦ってみることにします。著者の「とつげき東北」さんはこの東風荘のカリスマ雀士なのだそうです。数万局に及ぶ東風荘のDataを元に、それぞれの起こりうる可能性の確率を算出しています。たとえば、十巡目以内にシャンポン以外の両面待ちでテンパって和了する確率は70%、カンチャンやペンチャンだと46%、字牌待ちだと70%。ドラ待ちにしても和了する確率は下がらないので、ドラ待ちできるときはドラ待ちすべし。相手がリーチしてきたときは、こちらがイーシャンテンなら、よほどの手以外はおりるべし。なぜなら麻雀は場の75%は自分があがれないゲームなのだから。ベタおりする際に切っていく牌の優先順位とそれぞれの当たる確率は何%。などなど。
そういう技術論を、全部具体的な確率数値を記載して語ってくれますので、説得力があります。恐ろしく複雑なロジックに難しい数式が出てきて、こういう状況になったときはこの数式を計算して期待値が300以下の時ならおりるべし、みたいな話も出てきて、そんなもん計算しながら麻雀できるわけないでしょ、というのも中にはちょっとあるのですが、この本に書かれてある簡単な技術を駆使するだけでも、結構簡単に勝ててしまいます。
あー、学生時代にこの本があればよかったのに…。麻雀の教則本としては画期的な本なのではないでしょうか。内容的にはブルーバックスで出ていても不思議ではない本です。評価B+