人間は考えるFになる (講談社文庫)

人間は考えるFになる (講談社文庫)

土屋賢二森博嗣の対談本。なんだか微妙な空気が終始一貫して流れていて、読む者をハラハラさせてくれます。目玉企画は、土屋賢二森博嗣に売れるミステリの書き方のコツを教わってミステリを書くというもので、その作品が収録されています。題して「消えたボールペンの謎」。でも、もうこのタイトルを聞いただけで、土屋賢二ファンならどんな事件で誰が犯人かわかってしまいます。そして期待は見事に裏切られない(笑)。対する森博嗣のほうは、土屋賢二のユーモアに富んだ文体をコピーして文章を書くという課題に挑戦しているのですが、これは失敗。土屋先生のあのユーモアセンスは簡単そうに見えて非常に難しいものなのでした。評価C−
「超」怖い話Ι(イオタ) (竹書房文庫)

「超」怖い話Ι(イオタ) (竹書房文庫)

過去最高傑作だった前作から平山夢明が抜け、超-1大会優勝者が加わった新体制で執筆された一作。うーん、前作に比べると明らかにグレードダウン。慣れてないから仕方ないのでしょうが、私のような怪談ジャンキーはもっと怖い話を所望しております。評価C
ぼく、オタリーマン。

ぼく、オタリーマン。

「となりの801ちゃん」の男性版?といったらいいのでしょうか。28歳独身男性オタクサラリーマンの悲哀を自虐的に面白おかしくコミックエッセイにしたWeb連載をまとめた本です。結構リアルな話が多くて、私なんかが読むと異常に共感してしまい、痛すぎてちょと笑えない箇所も多数ございます。著者のよしたにさんとは私もお会いしましたが、目を見て話さないというのは本当です。似たもの同士なんでしょうか、お互いに目をそらしつつ、会話がぎごちなく続かない、というありがちな経験をいたしました。いや、まー変な話の振り方をした私が悪いんですけど。評価C+