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- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/03/28
- メディア: 文庫
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- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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さて鹿せんべいを持ってるとお辞儀してくれる礼儀正しい鹿は奈良にしかおりません。宮島の鹿は本当に無礼者でした。一体誰がお辞儀を教えたのでしょうか?幸島のサルみたいに、ある日一頭の鹿がお辞儀をしてみたら人間が感心して鹿せんべいをたくさん貰えたので、どの鹿も真似してやるようになった、という自然発生的な進化だったら面白いのに。
そのお辞儀をする鹿の謎を解き明かしてくれるファンタジーをご紹介。京都が舞台だった「鴨川ホルモー」に対して万城目さんの今回の作品は奈良が舞台。夏目漱石の「坊ちゃん」を下敷きに書いたような作品で、敵キャラの正体だとか、「サンカク」の正体だとか、物語の中盤にさしかかったら、もう全部わかってしまうのだけれども、何というかネタバレしていても安心して面白く読めるという不思議な魅力が万城目さんの作品にはあるように感じます。少々設定に無理があっても気にしない気にしない。次回作は大阪らしいので、これで三都物語完成。あ、神戸がない。評価A−