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- 作者: 喜多村拓
- 出版社/メーカー: 燃焼社
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
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青森で古書店「林語堂」(http://www.mmjp.or.jp/omiya/)を経営されている著者が、これまでやってきた古本屋経営のノウハウを余すことなく教えてくれるという驚愕の本。新刊の書店とまるで違う売れ筋のジャンル解説から、百円均一に並べるべき本、値段を書く鉛筆の選び方、どうしても売れない不良在庫の置き逃げの仕方、万引きの対応方法、古書目録を作るときに使うプリンタはランニングコストの安いこれを選べ、本を発送するときの梱包材はこれが安くて丈夫、効率的な在庫管理の方法、なぜコミックを扱ったら古本屋はダメになるのか、まで。ただ単にどうすれば開業できるかを教えてくれるだけではなく、どんな本を買い取るべきか、どの棚にどういう本を並べればいいのか、どうすれば利益を出し続けることが出来るか、いかにコストをかけずに営業できるか、をとことん追求されていて、その無茶苦茶細かいナレッジがものすごい。
しかもその上で、これだけの努力をしても大多数の古本屋は本当に儲からないし、仕事は大変だし、好きじゃないと絶対続かない、やめとけ!と繰り返し力説されていて、実際に著者自身も今はリアル店舗のほうは閉店してしまい、ネット通販のみにしてしまっている、というのですから、おそろしく説得力あります。
さあ、ここまで読んで、どうですか。それでもあなたは古本屋をやろうと思いますか。
この本はこの一文で終わってるんですが、ほとんど脅しです(笑)私は著者に洗脳されたので、ちょと私には古本屋さんは無理だと素直に思ってしまいました。チャレンジャーはぜひこの本を読んで古本屋さんを開業してみてください。評価A