何年かぶりにブックフェアに行く。展示場のほうは、今年も相変わらずな感じで、あまり行く必要性を感じないのだが、書店員的にはいつも同時に開催されるセミナーのほうが断然重要で、今年は本の学校のシンポジウムもあって、強力なラインナップがそろった。特に第三分科会はパウエルズブックスのパウエル社長とフタバ図書の世良社長が、新刊書店の古書の併売について語るという、今回の目玉企画と言っていい必聴の講義。会場は立ち見が出るほどの盛況で、聴講に来られている人も業界最先端をゆく話題なだけあって流石の顔ぶれだった。
内容はポートランドにあるパウエルズブックスのスライドショーによる紹介、フタバ図書のこれまでの中古本取り扱いの経緯と変遷、そしてその競合店や運営面に対する効果、パウエルズブックスの収益構造およびミッションステートメントフタバ図書の世良社長が目指す企業体と業界、といった非常に密度の濃い話で、大変勉強になった。
ぶっちゃけて言うなら、私個人の考える未来像は、うちの会社の描くビジョンよりも、はるかにフタバ図書の世良社長のビジョンに近く(というかほとんど同じだ)、えっと何?私就職先間違えてたってこと??という微妙な気持ちになりました。