新條まゆ 佐世保時代
東山魁夷に憧れ、日本画家を目指していた新條まゆ美大に進学しようとしていたそのとき、父親が借金を残して突然失踪。稼ぐためにしょうがなく中学校の学校公務員になるまゆたん。でも絵を描く仕事があきらめきれない。そんな折たまたま知り合った教師の副業は何とマンガ家!マンガなら飯を食えると聞いて、まゆたんもマンガ家を目指すことに。しかし当時のまゆたんは、スクリーントーンすら知らない超素人だったのだ!
新條まゆ キャバ嬢時代
マンガ連載をめざして上京したまゆたん。しかし仕事があるわけもなく、極貧生活。生活費をかせぐためキャバクラでバイトするのだが、なぜか週6日働く人気キャバ嬢になってしまう。これではダメだ!と思っていた矢先、吉原先生のアシスタントになる話が舞い込む。吉原先生に基礎を教わり一通りのマンガは描けるようになったまゆたん。しかしどんなマンガを描けばいいのか悩む。少年ジャンプに投稿してみたりBL雑誌に投稿してみたり、と迷走。
新條まゆ 売れない漫画家時代
しかしそんなまゆたんに転機が訪れる。新しく担当になった編集者はまゆたんにこう切り出したのだった。
「ところで、君…エッチなまんが描いてみない?」
「なに言ってるんですか!!描きませんよ!!エッチなんて!!そんなものは話が作れない作家が売れるためにやる手段ですよ!!」
全否定するまゆたん。しかし実際に描いてみたところ………!?

あまりにもおバカでエロい少女マンガの代名詞として一部の男性マンガ読者からもファンが多い新條まゆたんが、大ヒット作「快感フレーズ」が生まれるまでの自伝的エピソードを交えながらマンガの描き方を教えてくれるという好著。自らの体験をもとに解説してくれるので、ペンの選び方、トーンの使い方のような技術的な話から、キャラの作り方、物語の構成、紙面の使い方、ページをめくらせる技術にいたるまで、プロの技術を丁寧に紹介してくれている他、自らの男性遍歴まで暴露。非常に面白いマンガでした。まゆたん、波乱万丈に出れるよ。人生面白すぎるから。評価A−