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- 作者: 編集の学校,文章の学校
- 出版社/メーカー: 雷鳥社
- 発売日: 2007/09/01
- メディア: 単行本
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この本は書店で「いま」起こっていることは何なのか?をレポートする本なのですが、実際に現場に立っている者からすると、ここに語られていることは、大体1年半から2年ぐらい前の動きであり、残念ながら今の今を捉えたレポートにはなっていません。各企業にインタビューしているのですが、各企業ともすでに次のフェイズに入ってしまっていますし、現在進行形のそれぞれのプロジェクトについては、こうした場でまとまって語られることなどあり得ないので、そういう意味では新文化とか文化通信を毎号丹念に読んでいくほうが、今何が起きようとしているか、が見えてくるのではないかと思います。
また、実際に現場で起きている問題点は各トップ企業の動きだけを追いかけていてもわからないものなので、もうちょっと地に足つけたルポが欲しかったという点も残念な本でした。
それにしても各企業の動きを見ていると、まるで足並みが揃っていない現実に愕然としますね。これだけ業界の古い体質に問題があるといわれ続けながら、何とかしようという動きが、個別企業の生き残り策という観点でしか存在しておらず、一致したベクトルに全然向かっていないというのは、どうしたことでしょうか。
「替天行道」を掲げて、全国の叛徒を梁山泊という勢力にまとめてあげていった水滸伝の宋江みたいなカリスマが出現するか、黒船が来航でもしない限り、なんだかこの業界は変わりそうもない気がしてきました。