しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

今まで読まず嫌いしておりました畠中恵を読んでみました。この作品との最初の出会いは、まだ文庫化されてなかったころ、大阪にある紀伊国屋書店本町店で「宮部みゆきの時代物の好きな人は次はこれ」みたいな紹介がされているのを見て、へーとか思っていた今から4年ぐらい前でしょうか。宮部みゆき自体も読んでないのにこれを読むのはどうか、という思いがそのPOPを見て以来どうしても頭にこびりついてしまい、今日にいたっていたわけですが、気がついたらなんかふらっと購入しておりまして、読んでしまいました。
江戸の町人文化モノです。でも人情モノではないです。妖怪がたくさんでてきます。妖怪たちは、なんかペットみたいな扱いになっていて、なんかみんなかわいいです。こういうのは男性作家ではあり得ないと思います。微妙にミステリー要素が含まれています。主人公の弱さときたらスペランカー並みです。
まぁ楽しめなかったと言えば嘘になりますが、とは言え、読まずにはいられないレベルでもない、いわゆる夢枕獏の「陰陽師」レベルの小説。あんまり肩がこらないです。時間つぶしには丁度いい感じでしょうか。評価C+