本からはじまる物語

本からはじまる物語

「あなたが本屋さんになってよかったことは何ですか?」というアンケートを前に当惑している最近の私なのですが、本当に一体、何かいいことはあったんでしょうか?真剣に思いつかずに困っております。
今日ご紹介する作品は、トーハン発行の「しゅっぱんフォーラム」に連載されていた本や本屋さんにまつわる18人18作品の素敵な短編集「本から始まる物語」です。作家さんがとても豪華。個人的には、冒頭の恩田陸さんの幻想的なお話と、今江祥智さんの少し不思議なお話、いしいしんじさんのノスタルジックな話、市川拓司さんのちょっと毒のあるファンタジーが気に入りました。
言葉にするのは難しいけれども、本屋になってよかったことというのは、この本で語られているような何かしらの想いを、ふとした瞬間に思い出せる、きっとそんな感じのちょっとした幸せなのではないかと、思ったりしたのですが、どっちにしてもアンケートにはうまく書けないな。