60坪書店日記さんのところでなぜ紀伊國屋書店のレジは一つなのか - 60坪書店日記という面白いエントリを読む。
紀伊国屋さんとか有隣堂さんとかは、カウンターが複数あってレジが一台しかないという形態が多いのだが、あれは何故なのだろうという疑問。
ちなみにうちは、1つのカウンターに1つのレジがあるので、その形式は試したことが無い。というか試せない。紀伊国屋さん方式のほうが効率がいいんですかねえ?と某チェーンの方に聞いてみたところ、「効率がいいですよ。レジ点検とかが一回で済みますから」と即答。「うちは、カウンター一つ一つにレジはついてますけど、混んでくるまではレジは一台しか稼動させないんです。カウンターが二つでも限界まではレジは一台でまわします」とのこと。ほぉー。
確かに管理面で言うと、レジが少ないほうが、浮いた釣り銭準備金をキャッシュフローにまわせるし、POSのリース代の節約になりそうだし、レジ違算は減りそうだし内引き防止にもなるし、カウンターオペレーションは単純化できて新人を即戦力化できそうだし、とメリットが大きそう。逆にデメリットとしては、二段構えなのでカウンター坪数を広くとらなくてはならないというのと、最近流行りのポイントカードなどの対応には苦慮しそう、カウンター要員が一人余分に必要なので人件費コストがその分かかりそう、などはあるかもしれない。
じゃあ肝心のお客様の待ち時間ってどうなの?
ということで、早速調べてきました。まずは、独立型のレジカウンターの当店の実績ですが、お客様1名あたりの接客時間は平均で80秒です。これは、お客様が途切れることがないピークタイムに3台のレジを1時間フル稼働させたときの客数が、どうしても140名を超えないことから、算出した数値です。同じピークタイム条件で、紀伊国屋方式のお店がこの80秒の壁をやぶれるのかどうか、ストップウォッチを持って測りにいってきました。さすがに1時間レジの客数を数えるのも大変なので、並んでおられる25名のお客様を何分で接客し終わるかを計測します。
結果、25名のお客様が5台のレジで精算終了するまでかかった時間が、7分30秒。これを計算すると1名あたり90秒ですね。ただし、私が見ていたときの25名目のお客様の精算がちょっと異常にもたついていたので、実際は28名ぐらい。となると、おっとやっぱり80秒ではないですか。
つまり客目線で言うと、この方式は一見効率悪そうで余計な時間を待たされているような気もするけど、あんま変わらないってことですね。で、店舗側としては管理が楽、と。ただし、坪数と人件費を余計に食うので売上の高い大型店向き、ということなのでしょう。きっと。
うーむ、うちには無縁ぽいな。