天顕祭 (New COMICS)

天顕祭 (New COMICS)

文化庁メディ芸術祭で奨励賞をとった作品。プロの作品ではなく、同人誌だったことから注目を集め、出版もされたので読んでみた。
上橋菜穂子絶賛!と帯にあったので、ファンタジーなのかと思いきや、実は近未来モノのSF+伝奇。大戦後に汚染された世界が舞台という設定は、ナウシカとかコナンとかそれこそありきたりなのだが、主人公が鳶職で、神社がどうとか儀式がどうとか、突然ここに和風な伝奇ストーリーが混じるという、異色の組み合わせは初めて見るちょっと無茶な作品。スサノオが出てきたあたりから、話が何だかよくわからなくなってしまって、そのまま終了。再読してみたが、やはり意味がわからない。少々読解力をを試される内容のようだ。
宗像教授異考録 第8集 (ビッグコミックススペシャル)

宗像教授異考録 第8集 (ビッグコミックススペシャル)

同じ伝奇ものでもこっちはわかりやすい。一つ目の巨人伝説=鉄の製造集団という自説を展開する宗像教授が、今回は別の解釈を披露する新潟の事件。明治から大正にかけて各地に広がった「偽汽車伝説」の民俗学的な解釈。かつて別府湾にあったとされる、一日で海に沈んだ瓜生島の正体の三話。
瓜生島伝説というのは、今まで知りませんでしたが、日本にもムー大陸みたいな伝説が本当にあったんですねー。しかも慶長年間の話って、意外に新しいし。