ほんわか!

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今月号の特集がBL特集、来月号がCLAMP特集ですか。何だか急激に「活字倶楽部」化してきているような気がする「ダヴィンチ」の前途を大変心配している今日このごろです。まあ、読んでいる本の八割がビジネス書と新書になってしまった私には、今の「ダヴィンチ」は読むところが全然ないというのが正直なところなのですが、唯一例外がありまして、それが本にまつわるあれやこれやの謎を調査団が調査するという北尾トロさんの連載なのであります。
本書は「ダヴィンチ」創刊号から今に至るまで、連載してきたその活動記録170本から14本を厳選して収録したもの。「ほんわか!」は、「についてわからないこと、ねほりはほり」の略だそうです。個人的には、もっと面白いやつがあったのにー、と思うネタがカットされていて少々不満。なんでこれを選ぶかなぁ。
でも、「官能小説のタイトルは誰がどのようにつけているのか?」なんかは、めちゃくちゃ面白くてこれは収録してくれて本当に感謝。
フランス書院は漢字率も高くハードな路線、マドンナメイトは職業が入る、双葉文庫はシャレたタイトル、祥伝社は短くて演歌っぽい、徳間文庫は動詞形を使う、なんて分析が出てきたりして、いやー、これは全く気にしてなかった。目の付け所が面白いよ。実際フランス書院の場合、タイトルを決定するときは、毎回編集者が一人につき20タイトル候補を持ち寄って、100タイトルぐらいの中から決定するという話が出てくるんですが、適当につけてるように見える官能小説のタイトルが、実はかなり計算されて作られているものなのだということがよくわかって大変面白かったです。