青田先生の新刊

たたかうお店のバイブル13冊―売場の“思想”が客を集める

たたかうお店のバイブル13冊―売場の“思想”が客を集める

書店コンサルタントの青田先生の新刊です。
この本は、小売店の戦略であったり思想について書かれたビジネス書500冊以上の中から、今小売業がもっとも学ばなければならない13冊を選び抜いて紹介してくれるというもの。要約+書評本です。
生協の白石さん」からは顧客満足とは何かを学び、伊勢丹から一流のマーチャンダイジングとは何かを学び、鈴木敏文からセブンイレブン経営学を学びます(今ちょっともめてるけど)。この三つについては、私も読んでいたので復習がてら、という感じでしたが、この
伊藤元重のマーケティング・エコノミクス

伊藤元重のマーケティング・エコノミクス

で紹介されていた「行動種類別生活時間」の話はかなり衝撃的でした。この本は別途読んでみようと思います。あと、ことごとく大資本が小資本に負けを喫したスーパーマーケットの話も面白かったです。
今回も上級者向けの本だと思いますが、青田先生のメッセージはいつも首尾一貫していますね。それは顧客を見なさいということです。商売というのはなかなか難しいもので、「顧客の言うことを聞くな。顧客のためになることをやれ」という言葉があるとおり、顧客を大事にすること=顧客の言うことをきくではありません。本当に顧客満足度をあげようと思ったら、顧客の潜在的に求めている一歩先のことをやらないといけません。でもそれができたとき、その喜びは何にも変えがたいものとして顧客と共有できるものになるに違いないことでしょう。
次回作は「書店最終戦争に勝つために」2009年冬刊行だそうです。楽しみにしております。