人生山あり谷あり

頂きはどこにある?

頂きはどこにある?

チーズはどこへ消えた?」から、はや十年。経済危機のアメリカで再び売れているスペンサー・ジョンソンの新作がこれ。初動好調とのことで、一応読んでみました。要約してみましょう。
・人生山有り谷有りだよね!
・谷にはあまりいたくないよね!
・でも実は山とか谷とか決めてるのは、自分の心の持ちようなんだよね!
・山と谷ってつながってるし、どこから山で谷かわかんないよね!
・谷になったときは、物の見方を変えて、前向きにがんばれば、必ず山にたどりつくよ!
・山にいるとき、傲慢にならず感謝の心を忘れなければ、長い間山にいられるよ!
・我ながらいいこと言ってると思うから、みんなにこの話を広めてね!
なんて適当な要約だとお思いになるかもしれませんが、本当にこれだけのことしか言っておりませんよ、この本は。
原題は「PEAKS AND VALLEYS」で、頂きはどこにある?なんてフレーズ、どこにもないんですが、まあそういうツッコミはさておき、この「人生山有り谷有り」論でいうと、思い出されるのが佐賀のがばいばあちゃんの名言です。
がばいばあちゃん 幸せの教え (新書ヴィレッジブックス)

がばいばあちゃん 幸せの教え (新書ヴィレッジブックス)

この本は、がばいばあちゃんの名言集なんですが、その中にこんなのがあるんですよ。

「昭広は、山あり谷ありの本当の意味がわかってない。1回頂上に登ったら、自分から谷に下りて行け。谷にはきれいな川があって、冷たい水がある。その水飲んで、体洗って、もう一回山に挑戦しろ」

「頂上というとこは記念写真撮ったら降りてこい。頂上は住むところじゃない。ご近所さんもいなければ電気も水もないやろ。あんなとこにおったら気が変になる。降りてきて、もう一回体を洗え。みんな谷におるのが普通や。谷の気持ちが分からんヤツが頂上に行って何すんねん。谷には川が流れてるやろ。そこに鳥もきてるし、魚も泳いで、周りの人はそこで洗濯して、みんな集まってくるのが谷や。あれ(頂上)は嘘や、想像の世界なんやで」

うーん、深い。そしてあたたかい。やはり、がばいばあちゃんの言うことはちょっとすごい。勝負有りだな、これは。