成功は一日で捨て去れ

成功は一日で捨て去れ

成功は一日で捨て去れ

ジャケットから靴下まで、全身すべてユニクロで固めておりますもので、冬用のヒートテックインナーを買い増しにいったのですが、今日もレジは行列でした。最近行列が長いですね。客層も老若男女みんないるように思います。まさに国民服になっているような気が。
さて本日は「一勝九敗」以来6年ぶりとなります、ユニクロ柳井社長の新刊でございます。本のつくりは同時発売の「ユニクロ思考術」のほうが派手ですけど、ユニクロ経営の真髄はこちらの方の本で語られていますので見た目でだまされてはいけません。
この本を読んで感じたこと、一人勝ちと言われるユニクロの秘密、それは経営者の実力だということ。とんでもなく有能な社長が独裁をふるったら、こうなるんですね。しかし当の柳井社長は今の状況は、世界的な企業になるまでの通過点だと捉えており、一人勝ちだとは思っていないようです。柳井社長の頭の中では、すでに仮想敵はもはや「しまむら」ではなく、「GAP」や「ZARA」や「H&M」と海外市場でどう戦うかに移っています。目標がとても高いのですね。

昨年より売上が5割増したとか、2倍とか3倍とかに増えたのであれば一人勝ちと言えるだろうが、昨年対比でせいぜい十数%アップである。正確に言えば「ユニクロだけがこの不況に負けていない」ということなのだろう。
繊維業界やアパレル業界はリーマンショックは無くても、ずっと以前から不景気で、構造的に儲からない形になっている。業界内のみなさんは景気のせいや天気のせいにしたりして、何も変えようとしてこなかった方が多いのではないだろうか。

これは、第4章「世界を相手に戦うために」での柳井社長の言葉ですが、グウの音も出ないですね。こういう有能なトップの方がいると下で働くのも本当に大変なのでしょうが。
評価 A−
柳井社長の言葉、「ユニクロ」を「宝島社」に置き換え、「繊維業界」「アパレル業界」を「書店業界」「出版業界」に置き換えて読んでみると、あら不思議!