1Q84
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05/29
- メディア: 単行本
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- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05/29
- メディア: 単行本
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[BOOKデータベースより]
「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。書き下ろし長編小説。
■この本を購入した人はこんな雑誌を購入しています。「文藝春秋」「sweet」「LEE」
丸 「1Q84」はびっくりするぐらい面白くて、衝撃でした。1巻の中盤ぐらいまでは全然面白くなくて、最初はどうしようかと思ってたんですけど。
茶 今回はものすごいエンタメ作品でしたね。
丸 中盤ぐらいから面白くなってエンタメ色がどんどん強くなって最後まで一気読みでしたねー。ストーリーは、別にそんな特殊でもなんでもなく、普通にあり得る事件を混ぜましたみたいな感じなんですけど、何でしょうね、世界観ですかね。すごく、先を読みたくなります。
茶 そこは文章の巧さだと思うな。抜群なんですよ。
丸 持って行きかたですかねー。ドキドキさせますね、とても。
茶 読んでいて思うのは、村上春樹さんの小説は読んでいる時に、読んでいる人にいろんなことを想像させるじゃないですか。それがすごいなと思うんですよ。描写がね、全部の五感を使って書いてあるな、と。すごく目に浮かぶし、音楽も聞こえてくるし、ヤナーチェックの「シンフォニエッタ」だっけ?
丸 そうそう、「シンフォニエッタ」とかいうのがテーマソングなんです。
茶 確かにあのCDが売れるのもわかるよね。
丸 聞きたくなります、うん。どんな音楽なんやろう?ってすごく思う。
茶 どこかに行ったら、そこでは具体的に飲み物もが出されてそれの名前がでてきて味覚も使ってるし、マーシャルアーツで体を使う表現と言い、五感全部を使って想像させるんですよね。あ、もちろんセックスもですが。
丸 そうですねー、想像しながら読み進められるのはすごいですよね。リアルタイムで次々に私たちの想像力を掻き立てるのがそれがすごいですね。うーん巧いなあ。もう、本当に3巻読みたいですねー。すっごい気になるところで終わってるんですよ。えーっ!?みたいな。あれ、3巻で終わるんですかね?
茶 いや4巻まで続くと思いますよ。3ヵ月で1巻分になってるから「1Q84」年を1年通すには4巻まで必要だし。
丸 あ、そうか。なるほど。
茶 そういう意味では、話として終わってないじゃないですか。話が終わってないというのもあって、本屋大賞に俺は選べないんですよ。まだ半分じゃないですか。まだ半分の段階で本屋大賞はあり得ないのでは?
丸 私はそこは別にいいんですけど、村上春樹さんの本は、みんなが待ってるし、私らが本屋大賞に選ばなくてもお客さんが選ぶやんみたいなところありますよね。村上春樹と東野圭吾は本屋大賞に選んだらダメだと思うなあ。こういうのをノミネートしちゃダメですよねぇ。
茶 いやノミネートは、しょうがないと思う。何だかんだ言ってさ、書店員って本を売るプロではあるけれども別に読書のプロじゃないからね。書店員の読書は、みんなが読んでるベストセラーとかを、追いかけて読んでおかないといけないっていうのはやっぱりあって、それだけの読書になりがちなんですよ。だからノミネートするときに3作品選べって言われると、実はベストセラー以外の文芸書はそんなに読んでなかったりするんだよな。そうするとどうしても数少ない読書本である「1Q84」とか入れてしまうことになっちゃう。
丸 私も、今回本屋大賞対策で7〜8冊読んだんですけど、なかなか選ぶのがなくてですねー、もっと読んでないとつらいですよね。7〜8冊ぐらいじゃ結局消去法で二択ぐらいになっちゃいますから。
茶 相当読書量がある人だけで投票したら、違う結果にもなるんだろうけど、大多数はそうじゃないんで、多数決でベストセラーが多くなりますよね。あと、書店員は自分が面白いと思った本は、本屋大賞などを待つわけもなく自分でそのタイトルを仕掛けて売り伸ばすじゃないですか。そうすると、自然とそういう本は、売上があがってベストセラー化するという現象も実際にはあり得ます。まあいずれにしても今回の東野圭吾さんと村上春樹さんは、投票するには躊躇しますけどね。
評者 | 評価 | 予想 |
chakichaki | A | × |
maruruu | A+ | × |