禁断の?アニメイト草創期

アニメ店長 4 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

アニメ店長 4 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

今日の一冊は「本を読むより書店が好き」という、私の趣味に全開で応えてくれるマンガである。しかもその書店と言うのも、普通の店ではなくアニメイトの話だ。
特殊すぎる店なのである。入ったことのない人も結構多いのではないだろうか。さすがの私も最近は滅多に行くことはない。
しかし、そんなアニメイトに私は二十年ぐらい前までは、結構入り浸っていたのだった。忘れたい過去ではある。しかし今でも机の奥にひっそりとしまわれている当時購入したナウシカの下敷きは、捨てることができないでいたりする。
さて「アニメ店長」はアニメイトの広報マンガだ。「きゃらぴい」というアニメイト無料情報誌に連載されていて、もう連載10年目に突入している。単行本は2年に一冊ぐらいしか出ない。作者はあの島本和彦。だから、もちろん普通のぬるい広報マンガになるはずもない。
主人公の兄沢命斗は無駄に熱血。兄沢はアニメイトの店長となり、実在のアニメイト社員たちと売上を競い合い、アニメイト社内の秘密情報を時に暴露しながら、店舗を引っ掻き回すというちょっと無茶なストーリーが持ち味のマンガだ。私のような小売店好きの目から見ると異様に面白い内容になっている。
特に今回の4巻の内容は面白すぎた。今回は、アニメイトの高橋社長が年始の挨拶でしゃべった「アニメイト草創期の歴史」が収録されているのだ。アニメイトはどのようにして出来上がったのか、その発祥の秘密、そして数々の伝説的エピソードがマンガ化されている。中でも一号店である池袋店のOPEN日のエピソードがすごい。

なんと、店長が店の運営に素人すぎて、スタッフを雇うことを忘れていたという信じられない事態が発生。

OPEN直前に緊急事態に気づくも外は行列!これは無理だろ!あり得ない。

この二人は、この後一体どうしたのか!?
続きが気になる方はぜひ、このマンガを読んでみてほしい。この4巻はこんな楽しいエピソードがいっぱいだ。
ちなみにこの池袋店は、今じゃアニメイトの中で日本一の売上を誇る超旗艦店舗になっている。ついでに言うと二番目は名古屋店だ。コミック担当者は必見の店舗だろう。