アニメ映画 勝手にアカデミー賞2009

アカデミー賞の季節ですね。本物のアカデミー賞を何が獲るかに関係なく、本日は「大人にこそオススメ!2009年度アニメ映画・勝手にアカデミー賞」をお届けします。

■1位 「カールじいさんの空飛ぶ家」【作品賞】【主演男優賞】★★★★★


2009年度マイベスト映画はこれ!5年に一度の傑作だと思います。何回観ても号泣できるオープニング、そしてその後の笑いあり涙ありハラハラドキドキの神展開、そしてラストを包み込む暖かい感動。これまでのピクサー映画でも一二を争う出来栄え。素晴らしい作品でした。このアニメは、こどもでも楽しめるようには作られていますが、本当にこの作品に泣けるのは大人になってから。ということで、まだ観てらっしゃらない大人の皆さんには絶賛オススメ中です。アカデミー賞本編でもアニメ作品では17年ぶりに作品賞にノミネートされました。

■2位 「マイマイ新子と千年の魔法」【監督賞】【主演女優賞】【音楽賞】★★★★★


僅差でこの作品。普通の年であれば、ぶっちぎりでこの作品がベスト1になってただろうに、5年に一度の「カールじいさん」とぶつかる不運。昭和四十年代の山口県防府市が舞台のノスタルジックなアニメ作品。美しくも懐かしい昭和の風景に、少年少女たちの日常の目を通して垣間見える大人たちの世界。ただの文部省推薦的なお行儀のよい児童作品に見えてしまうのですが、全然違います。むしろこれは大人にこそその良さが伝わる傑作アニメ。コトリンゴさんの主題歌「こどものせかい」はじめ、村井秀清さんのサントラも非常に印象的に使われている作品です。

■3位 「アバター」【撮影賞】【視覚効果賞】★★★★


アバター」はアニメじゃないだろ、ですって?いや、だって、これほとんどCGじゃないですか。ということで無理やりアニメ扱いです。全世界の興行記録を塗り替えているこの作品ですが、私は実はちょっと不満なんですよ。ストーリーが「ダンス・ウィズ・ウルブズ」そのままじゃなかったですか?でもまあ、この映像をPS3のゲームではなく、3D映画で作り上げてしまったキャメロン監督に敬意を表して、3位とさせていただきます。

■4位 「新世紀エヴァンゲリオン・破」【脚色賞】★★★★


ありとあらゆる意味で予想の上を行ったこの作品が4位。いまだに、この作品が旧作のリメイクだと思われている方がいらっしゃるようですので、申し上げておきますが、これは完全に新作です。次作Qが本当に待ち遠しい。

■5位 「サマーウォーズ」【脚本賞】【助演女優賞】カズマ ★★★★


日本アカデミー賞では最優秀アニメ作品賞になってました。誰が見ても普通に楽しめる面白い作品だと思います。カズマはボクッ娘なので助演女優賞授賞です。感想は以前書いたので割愛します。

■6位 「涼宮ハルヒの消失」【美術賞】★★★★


絶賛公開中の本作ですが、非常に素晴らしいできばえでした。特に本作のテーマとなっている「日常生活のリアル」、それを表現する背景の美術が非常に美しく高品質で、作品の完成度を説得力のあるものに高めていることを評価したいと思います。あと、長門のことを初めてかわいいと思いました。なお3位〜6位は、ほぼ同評価の混戦でした。

■7位 「スタートレック」【助演男優賞レナード・ニモイ ★★★★


これのどこがアニメ(以下略)。これ初代ファンには、涙が出るほどたまらない作品でしたよ、というか泣きました。エンタープライズ号の処女航海、カーク、スポック、マッコイ、チェコフ、スールー、ウフーラ、スコットら初代メンバーが、だんだんと揃っていく仲間集結モノ。中でも抜群の存在感を見せつけた初代スポックには助演男優賞をさしあげたいと思います。

■8位 「機動戦士ガンダムUC」★★★


時代設定的には、「逆襲のシャア」の続編にあたるんですよ。つまりガンダムの正統。ということで、最近の萌えガンダムに辟易とされていた大人のみなさんにはオススメ。なんだか懐かしい感じのガンダムに仕上がっています。まだ一作目ですけどね。ミネバ様もついにヒロイン張られるほど大きくなられたのですね・・・。

■9位 「レイトン教授と永遠の歌姫」★★★


見所としては、渡部篤郎の怪演、そして紅白にも出場した水樹奈々が、ヒロインの歌姫役で見事な歌唱力を披露しているところですね。あと、あの名作カリオストロの城へのオマージュが、あちらこちらに散見されるですが、それらを探すのが大人の楽しみ方でしょう。基本的にはお子様向けでしたね。悪くはなかったのですが。全然関係ないけど、レイトン教授、劇場内でその長い帽子をかぶったままというのは、マナー的にどうなんですか?英国紳士として。

■10位 「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ」★★★


多分、作品のスケールだけで言えば全作品中トップです。何せ神々の戦いですから、しかも声は美輪様だし。「神と人間」というおそろしく壮大なテーマが描かれているので、お子様アニメにしては、そのお子様にはちょっと難解なんですよね。しかも感動的だったので泣きそうになったし、と子どもの付き添いで観に行った私の感想でした。