外資系はつらいよ OLずんずんが見た資本主義帝国♪の全貌

外資系はつらいよ OLずんずんが見た資本主義帝国♪の全貌

コミックエッセイ好きなのでついつい読んでしまう。最近読んだ中ではこの2冊が対称的で興味深かった。
「怪しい借金告白されました」の方は、エレガンスイブに連載されてたもので、夫が知らない間にパチンコで480万の借金をつくっており、ある日突然それを告白され、多重債務と戦いつづける生活が始まるという実話エッセイマンガ。年頃の娘が二人おり、マンションのローンも返していかなくてはならない一家にあって、崩壊しそうな夫婦関係の中、何とか借金を減らそうと奮闘する妻(主人公)。多重債務者の生活のリアリティをよく感じられるだけでなく、そうなったときの心理状態も描写されていて、最後は一種の感動すら覚える秀作でした。
評価B+
一方、ストレス発散のために一晩で100万円使ってしまうこともある年収○千万の外資系に勤める人たちの生態を描いたのが「外資系はつらいよ」。この世界観の違いは何なんだろう。前作を読んでるとお金や収入というものの在り方に、本当に疑問を覚える。それにしてもこういうバブリーな世界が、コミックエッセイみたいなジャンルに登場するのはとても珍しくて、これまた興味深く読んでしまった。著者のずんずんさんは、作品の中で自分おことを英語も喋れないダメな人と謙遜しているが、相当できる人だと思う。
評価B