視えるんです。

視えるんです。3 (幽BOOKS)

視えるんです。3 (幽BOOKS)

この世のものであらざるものが視えてしまう伊藤さんの不思議体験コミックエッセイ。オカルト好きなので、こういうのが大好きなのであるが、特にこのシリーズは面白いと思う。絵がかわいいのがよい。
著者の伊藤さんは、視えてしまうがばっかりに、霊が出ると噂の廃屋とかに仕事やイベントで行く機会が多くてそこで恐怖体験をしたりするのだが、絵がかわいいので読んでるほうは全然怖くなくて、ちょとばかし申し訳なくなるほどだ。
日常的に視える人の話なので、必ずしも怪談のようなドラマチックな話ばかりがあるわけでもなく、霊のごく日常風景な姿が描写されてたりしていてそれが結構面白い。たとえば、2巻にあったエピソードにこんなのがある。電車などで霊が座席に座っている、が、普通の人には視えないので、霊の座ってる席に普通の人の誰かが座ってしまうということがよく起こる。視えてしまう伊藤さんには、その席に霊と人が二重に座っているように視える。でも、こういうケースでは大抵の場合、霊のほうが居心地が悪いらしく、席をたってどこかに行ってしまうのだそうだ。やばい、面白がっているのが自分だけかもしれないのがちょっとイヤなんだけど、この話めちゃくちゃ面白い。
3巻ではスリランカ旅行の話が出てくるのだが、何と伊藤さんはそこでスリランカの霊に話しかけられている。ちなみに伊藤さんはスリランカ語が読めなかったが、霊に教えてもらったおかげで、その寺院の歴史に異常に詳しくなってしまうのだ。すごいよ!スピリチュアルの世界では言語の壁を軽く超越してしまうらしい。やばい、これも面白い。
ということでオススメなのである。