今日買った本

今月は文春文庫が豊作でした!

旅行者の朝食 (文春文庫)

旅行者の朝食 (文春文庫)

積読
紅茶を注文する方法 (文春文庫)

紅茶を注文する方法 (文春文庫)

あいも変わらず笑ってしまう。この語尾を微妙に変化させてユーモアを作り上げるテクニックは今回も冴え渡っていますが、これって日本語独特のユーモアなんでしょうか。訳すと結論が先に来ちゃうからつまんなくなるのでしょうか。
パーク・ライフ (文春文庫)

パーク・ライフ (文春文庫)

「パレード」読んだときも思いましたが、巧い、としかいいようがないのです。なんだーこのおしゃれな会話は。
こんなおしゃれな会話は私には一生できないんだろうなぁ。何せ普通の会話もできないんだから。そして、読み終わっても何も残らないこの一種のすがすがしさ。巧すぎです。
しかもこれ計算でやってるでしょ。吉田修一
映画とか音楽とかきいたこともない固有名詞ちりばめて、スノッブ感出すくせに、いざ商売敵の書籍となったら「プラトニックセックス」ですよ。微妙に読者の心理を操ってます。巧いよ、あんた。
評価B
若い読者のための短編小説案内 (文春文庫)

若い読者のための短編小説案内 (文春文庫)

積読
13階段 (講談社文庫)

13階段 (講談社文庫)

乱歩賞の中でもレベルの高い作品、と宮部みゆきが解説で書いてるだけあって読み応えありました。新本格系のミステリを読んでばかりいると、こういうまともなものを読むと、心が洗われるような気がします。ミステリとしての面白さは十分に持ちつつも今の死刑制度について鋭い問題意識を投げかけているという、あまり死角のみあたらない秀作ですね。ちなみに私は報復思想刑賛成派でして、死刑制度には反対ではありません。人間の命は、重いです。が、同時に軽くもあります。
難を言えば、真犯人発見と証拠品偽造の部分はロジック的に無理がある、ということぐらいでしょうか。評価A−物語消費論に比べて感情的で、なおかつ暴走気味。大塚英志らしくないキレの悪さ。なんか彼の言ってることがだんだん時代からずれてきたぞー。評価C-