久々の休日。間取りの手帖の第二弾がつまんない。

電波男

電波男

話題の「電波男」読んでみました。著者の主張はまとめてみるとこんな感じでしょうか。
①オタクは世の中を支配する恋愛資本主義と敵対しているがために、不当に蔑まれている。
恋愛資本主義に毒されている現実の女は、オタクを人間とみなしていない。恋愛主本主義の敗者である「負け犬女」からさえ蔑まれているが、おまえらのようなオバハンはこちらからも願い下げだ。
③そもそも恋愛資本主義とは「金」と「セックス」しかないDQNな世界であって、そこに「真実の恋愛」はない。
④真実のピュアな恋愛は、現実には存在しない。二次元の「萌え世界」こそが真実の恋愛の姿だ。
恋愛資本主義は、現実においても遅からず崩壊し、早くから「萌え世界」に移行していたオタクが現実世界でも勝利者となるだろう。
えー、つっこむところが有りすぎて、どうしたらいいのかわからなくなるのですが、そのまったく論理的でない矛盾しまくった恋愛論の暴走ぶりを楽しむ本です。しかし笑えるのは最初のほうだけで、後半は段々となんだか冗談で済まされない空気が漂い始め、最後にはちょっと引いてしまうぐらい真剣。でも基本的には逝ってしまっている論考であることに疑いは無いわけでして、こんな思想に行き着いてしまった著者が憐れに思えてしまいます。
まぁ私も市井の一オタクとして、これだけは言っておきたいのですが、オタクと「もてない人」を混同してはいけません。「もてない」=個人的な問題であり、オタクだからもてないのではなく、その人がもてないからもてないだけなのです。オタクであることを言い訳にしちゃダメです。
それに恋愛資本主義なんていうイデオロギーは存在しません。恋愛至上主義と資本主義の区別がついてないだけでしょう。おまけにその恋愛至上主義者である負け犬女を散々批判している著者自身が、その恋愛至上主義にどっぷりはまっていることに気づいていないのが憐れです。恋に恋している感じなのでしょうか。
私もオタク世代が時代の勝利者になるためには、の方策を日々考えておりますが、そこに「恋愛」の二文字はないっすよ。敵は「負け犬」などではなく、現勝ち組である「団塊の世代」です。この本の妄言に騙されてはいけません。笑い飛ばすのが正しい読み方と言えましょう。うわ、こんな本にまじで反論してしまった。著者の思う壺?評価B−
失踪日記

失踪日記

そんなオタク界の大先輩が、現実から逃避した日々を描くノンフィクションマンガ。ガロっぽい。ガス工事の話が面白かったです。マンガにあった3つのガスタンクって、芦花公園のそばやつですよねー。私は一時祖師谷大蔵とかに住んでたので、結構近所で働いてたっぽい吾妻ひでおにニアミスしていたこともあるのかもしれないなぁ。評価C
素子の読書あらかると (中公文庫)

素子の読書あらかると (中公文庫)

吾妻ひでおといえば新井素子。この本の表紙の新井素子像は高野文子画なのですが、やはり吾妻ひでおの描く新井素子萌えーなのです。でも新井素子も1960年生まれですから、吾妻ひでおキャラにはなりませんか、もう。最近のメフィストにはついていけないと書いているし。世代の壁かなぁ…。
この本は新井素子の書評エッセイでございます。東野圭吾の「パラレルワールド・ラブストーリー」てのが面白そうに紹介されていたので今度読んでみようと思います。評価C−
ゴルゴ13はいつ終わるのか? 竹熊漫談

ゴルゴ13はいつ終わるのか? 竹熊漫談

積読中。