新装版 マリオネットの罠 (文春文庫)

新装版 マリオネットの罠 (文春文庫)

今年の「この文庫がすごい」の19位にランキングされていて、え?赤川次郎?と思ったので読んでみました。しかもこれそもそも赤川次郎さんの処女長編の復刊だったらしく、30年前の作品。赤川次郎さんを読むのは結構久々なんですが、やはり話の進め方とかは異常に巧くて、するすると読めてしまいます。さすがです。特に大掛かりな謎解きとかはないのですが、最後にかなり意外な真相が明らかになります。しかもノーヒントで。
前にどこかで読んだような気がするのですが、赤川次郎さんは確か、特にどういう話にするのか決めずに書きながらストーリーを作っていくので、こういうスタイルになるのだとか。すごいなぁ。ただ、まあ19位という微妙な順位ではありますが、私が文庫の年間BEST20を選ぶとしても、これは入れないかなぁ。評価B−
グラスホッパー (角川文庫)

グラスホッパー (角川文庫)

人がこんなにバンバン殺されていく話は久々に読んだ気がしますが、なかなか面白かった。仙台が舞台じゃない伊坂さんも珍しい気がしました。ラストシーンで鈴木の目の前の電車がなかなか通り過ぎない、という終わり方が伊坂さん的でとてもいいですね。評価B+
怖い本 7 (ハルキ・ホラー文庫 ひ 1-12)

怖い本 7 (ハルキ・ホラー文庫 ひ 1-12)

竹書房の超怖い話シリーズと違って刊行ペースがやや遅いのですが、同じくらいこちらも怖いクオリティの高い怪談シリーズです。何せ平山夢明レーベルですから。あと、こちらは金本進さんの表紙絵が見てるだけで怖い気持ちになれるというのも評価ポイントです。評価B+