三省堂書店テルミナ店

chakichaki2008-07-03

自費出版の写真集「僕のパノラマカー」を売りまくったことで一躍有名になりました名古屋駅の地下2階にあります三省堂書店テルミナ店に行ってまいりました。名古屋駅の地下街は全国でも五指に入る複雑なダンジョン構造になっており、方向音痴ではない私でも店の入口を探し当てるのに十分以上かかってしまいました。テルミナ店と名乗っているのにテルミナ味の街から直通で行けないって一体どういうことですか。地元の方以外で行ってみたいという方は、地下鉄東山線の改札から行くのが一番迷わないルートではないかと思いますのでご注意を。商業施設の名前に惑わされてはダメですよ。
気を取り直して、入ってみましょう。入口のエスカレーターを降りますと、雑誌売場の真ん中に出てきます。このお店は建物の構造上、面白い形をしていまして、とにかく異様に細長い長方形の形をしています。雑誌売場はその端に位置しており、売場の奥を覗こうとすると、ずっと廊下が続いているような売場に見えるんですね。
実際に文庫売場の一部は、この廊下の壁沿いに設置されています。廊下の柱と柱の間に棚があって前平台がついているのですが、この前平台は棚から独立して取り外しできるようになっています。そして棚をはさむ柱にはシャッターレールがついています。多分閉店時には文庫棚の前にはシャッターが下りてきて、平台は店内に動かして収納するような感じになり、この文庫売場は本当に廊下に変身してしまうのであろうと想像します。空間の有効利用ですね。これはよく考えられていてかなり面白いですね。
空間の有効利用といえば、こんな工夫も見られました。このお店は古いビルの地下にあるためか、天井がものすごく低いんです。中央什器の高さもかなり低く抑えられているのですが、1500Hの雑誌什器の上に注目してみましょう。

何と雑誌売場の天井から、電車の車内広告用の車内吊りポスターがぶら下がっているんです。これは珍しい。雑誌の車内吊ポスターはビジュアル的に売場を華やかに演出するのでどこでもやってそうな気がしますが、実際普通の店舗だと天井がもっと高いため、天井から吊ると目線よりかなり高い位置にポスターが来てしまい、それだと目立たないし書いてある字も読めないので、吊ってある店は滅多にありません。でもこの店だと効果的なビジュアルプレゼンテーションになっています。これは店の天井高が低いことを逆手にとったうまい売場演出だと言えそうです。
廊下を奥に進んでいきましょう。突き当たりは袋小路になっていて、コミック売場が独立していました。コミックステーションのロゴを久々に見ました。どうやらゲームも販売しているようです。
袋小路に突き当たったので一本中の通路を通って引き返しましょう。最初に見えてくるのはサービスカウンターです。ここに面白い機械がおいてありました。

説明書きによるとこの機械はポイントカード発券機なのだとか。そういえば三省堂はポイントをいち早く導入したポイントカード先進チェーンなのでした。クラブ三省堂に入会していれば、この機械でポイントの確認や自分の買った本の購入履歴が確認できるのだそうです。カード発券機と書いてあるクセに新規でポイントカードを発行してくれないのは、ちょっとどうかと思いますが、履歴照会機能は便利でいいですね。三省堂はポイントによる販促についても他書店チェーンの先を行っているようで、ポイント2倍棚(この棚の本を購入するとポイントが2倍になります)なんてのもありました。ポイント販促を使うとハリーポッターの予約とかにも威力を発揮するようで、このお店でも大きなポスターを使ってでっかく告知をしておりました。

ああ、4巻と5巻はここでも余ってるのね…(笑)
平日の真昼間に行きましたが、お客様はとても多く、売れてるオーラが漂っているお店でした。なかなかこれはいいお店だと思います。75点。