本日ドラクエで人生を無駄にした時間、4時間。ゼシカのお色気攻撃が楽しくて仕方ありません。

公安警察の手口 (ちくま新書)

公安警察の手口 (ちくま新書)

元右翼の鈴木邦男氏が語る、公安警察の実態についての本です。押井守ではありませんが、こういう秘密警察の話を読むのは結構好きなのです。
公安にやられ続けた鈴木氏だけあって、「ころび公防」などの公安警察の最前線の手口には異常に詳しくてなかなか興味深いです。鈴木氏の主張は、公安がいるせいでセクトが先鋭化して余計に治安が危ないのだ、公安は無駄だ、左翼が絶滅し右翼が乗り越えられた今、公安に存在意義などない、ということなんですが、ちょと極端な気もします。
講談社現代新書の「日本の公安警察」の方が、感情的にもならず、公安の実態をよく伝えていると思いますが、公安調査庁はザルだの、公安が右翼を贔屓しているというのは誤解だの、なかなか面白い話もあって、満足です。
もともと日本の公安は戦前の特高警察と陸軍中野学校の組織を実はそのまま引き継いでいるという、えらく非民主主義的な組織なのですが、中野学校については
秘録 陸軍中野学校 (新潮文庫)

秘録 陸軍中野学校 (新潮文庫)

という本が面白かったです。この本によると、ロシア革命をおこしたのは、日本陸軍明石元二郎大佐ということになっています。日露戦において満州に増援を送らせないため、ロシア国内での反政府運動家を集め、政情不安をおこすというのが、明石大佐の任務。明石によって集められた活動家や武器によって、革命の混乱に陥ったロシアは奉天会戦に本来送られるはずであった二個師団を送ることができず、日露戦争は日本の勝利で終わったという内容。明石大佐一人の謀略で勝てた戦争だったのです、というような教科書が教えるはずもない歴史が満載。
真偽のほどは別として、こういうのを読んじゃうと昔と比べて今の公安は無力な気がします。
などと書いていると危険分子として公安に尾行されるかもしれませんので、言っておきます。私を尾行するのは税金の無駄です。以上。