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アマゾンの秘密──世界最大のネット書店はいかに日本で成功したか
- 作者: 松本晃一
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2005/01/28
- メディア: 単行本
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1 通常一般のマーケティング戦略では二十代後半のセレブ志向の女性をターゲットに、という顧客プロファイリングを基本とするが、アマゾンではあくまで購入者の行動パターンの集積から解析された「この本を買った人は、こんな本も買っています」という単品データの相関性からリコメンドを決定するシステムを採用している。
2 すべてのマーケティング予算がCNC(新規顧客獲得コスト)という指標で企画されている。露出量や到達率といった通常の指標は評価されない。ヤフーで検索するとそのキーワードに関する本が表示されるシステムは、この発想に由来する。
3 実験した結果、カスタマーレビューがあるかないかで本の購入率が大きく変わる。CDの場合はあまり変わらない。そのためカスタマーレビューには1万円の価値がある、とアマゾンでは評価している。最初のレビューを書くと商品券があたります、というのはこれに基づいた戦略である。
4 アマゾンで商品検索をかけてからの購入率が、諸外国のアマゾンサイトと比較して日本のサイトでは数%低い。その原因を調査すると、TRCなどが作成している書籍データベースのキーワード設定が却って購入の邪魔をしているという結果に。キーワードを削除したマスタを使用すると、2%購入率があがったという話。日本での書籍マスタはデータベースとして使用できる質のいいものがない。
どれも現在の日本の出版業界が課題として抱える問題です。1とか3とかは現場でも応用がきく話ではないかと思います。4については、日本で共有のスタンダードマスタ(しかも質的に高いもの)を構築することが出来れば、それだけでビジネスとしてやっていけるよ、というぐらい今システムの最前線では必要とされているものです。
アマゾンの暗黒面も含めて、ちょと勉強になる本です。評価C+
- 作者: 小谷野敦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2001/01
- メディア: 新書
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- 作者: 松葉一清
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
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