改造社書店
何年か前、日本で一番売上坪効率の高い書店は何処か?というのを調べたことがあります。売上坪効率というのは、一坪当たり月間でどれだけ売っているかという指標です。つまりこの数値が高ければ高いほど効率的な売場であるということが言えるわけなのですが、見事№1に輝いたのが、この店でした。この店の推定坪売上月180万円というのは今の日本の平均坪売上19万円の約9倍。いやー、めちゃくちゃ儲かりますねー。うらやましい。坪当たりの在庫金額はどれだけがんばって置いても80万円ぐらいが限界でしょうから、この店の在庫回転率は年27回転ぐらいということになります。27回転!?すべての在庫が週刊誌なみの売れ方ってことですか。想像を絶します。
では、クイズです。この店は何処にあるお店でしょうか?
駅の中?うーん、おしい。確かに駅構内の店もすごい坪売上です。品川のブックガーデンなんかは坪150万円ですから、いい線ついてます。
答えは成田空港です。国際線の空港ターミナルにある書店は、ものすごく儲かるようです。成田には他に三省堂書店や流水書房などあるわけですが、どこも狭いのにものすごい売上をはじき出しています。空港側としても一番賃料収入が期待できる商売は本屋か寿司屋なんだとか。
さて、どんな店なのか観にいってまいりました。まず、売場は狭いです。25坪くらい。雑誌が山ほど積んであって、隣が文庫です。文庫の隣の島はビジネス書。意外とビジネス書はハードカバーも多いです。その他は旅行関係のガイドと語学、辞書。のみ。えー!これだけ?
今から海外に行くわけだから、雑誌と文庫はわかるなぁ。雑誌は機内読み捨て用かな。文庫は機内用だけど、一応携帯する感じ。ビジネス書が多いのは、一般観光客よりも圧倒的にビジネスユースのリピーターが多いからなのでしょう。飛行機にのってるあいだもリゲイン飲んでビジネス書を読むニッポンのビジネスマン…。ご立派です。旅行書関係は、多分準備しようと思ってたら出発日きてしまった、うわーみたいなうっかり八兵衛的な人、もしくはあわてて行く人用に充実させているのでしょう。もしくは、逆に妙に旅慣れていて向こうの地図は空港で買えばいいや、とか思ってる旅玄人がターゲットなのかな?よくわかりません。ただ結構あまり一般的でない旅行ガイドも揃ってるので案外後者かもしれません。
飛行機で読むということがわかっているだけに、品揃えのポイントは絞られてきそうですね。
①重いものや大きなものはダメ。携帯できないから。(ただし機内で捨てられる雑誌はOK)
②Hなものはダメ。隣の人に見られるから。(小説でカバーつきなら可)
③すぐ読み終えてしまうのはダメ。時間つぶしが目的だから。(コミックはこれにひっかかりそう)
④旅先で使えない実用書はダメ。そりゃそうだろう。
そうなると必然的に改造社の品揃えになってしまうのでしょう。なるほどね。品揃えのロジックはわかったけど雑誌売場、もうちょと綺麗に積んでほしいです。60点。