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容疑者Xの献身

このミスで１位をとり、直木賞か！？と話題になっておりますが、東野圭吾は嫌いだし、乗り遅れた感があるので、あまり読む気はなかったのですが、ブックオフの某直営店でひっそりと棚にささっていてお買い得だったので購入。面陳ぐらいしとけよ。
さてこの作品の探偵役は、私の好きな天下一探偵ではなく、ガリレオの湯川助教授。物理学者で探偵で湯川とくると、どうしても竹内薫をイメージしてしまうので、どうも印象が悪いです。ストーリーはミステリの王道で、難易度はやさしくも難しくもない丁度いいレベル。東野嫌いの私でもすんなり面白いと言える良質のミステリだと思います。森博嗣っぽいね。
ですが、逆に言うとそれ以上でもそれ以下でもないので、この作品を「究極の純愛小説」とか「直木賞」とかいうのは、ちょと違うんでないかい？という気がします。これ選んじゃったら選考委員もかなりこっぱずかしいと思いますよ。他のを読んでないのでなんとも言えませんが、私が選考委員ならこれは選ばないな。これが一番優れた作品だった場合は「該当無し」にしちゃいますね。エンターテイメントとしては完成度が高くて、本当によく出来た秀作だとは思うんですけどね。評価Ｂ＋