政治的に直木賞を予想する

直木賞候補が発表されましたが、今回は何がとるんでしょうね。候補作を読まずに政治的な与件だけで予想する「読まずに直木賞予想」を今回もやってみました。まずは

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-

本の雑誌の2006ベスト1に選ばれるなど、評判もとてもよく、書店的にも3分冊だから売れると3倍おいしいなぁ、とシャア少佐的皮算用をしたくなるのですが、逆に長いと直木賞では不利。
失われた町

失われた町

同じく不利なのがこちら。容疑者Xが直木賞を獲ったとはいえ、SFとかファンタジーに文壇の方は手厳しいですからねぇ。いい作品なんだが。
空飛ぶタイヤ

空飛ぶタイヤ

出版社の派閥力という別の意味で不利なのがこちら。何と前回の「砂漠」に続いて二回連続のノミネート作品を出した実業之日本社。大手が独占する直木賞の版元ラインナップの中で、前回もものすごいレアケースみたいに言われてましたが、二度続くとはミラクルですね。これで受賞してしまったら天変地異?な事態になりますが、さすがに現実はそこまで甘くないのではないかしら。
どれくらいの愛情

どれくらいの愛情

そういう意味では、今回唯一の文藝春秋枠ということで有利なポジションにいる白石一文。私はこの人の作品は一つも読んでませんが、作品の出来映えは上々らしいので、今回はかなり有力。
ひとがた流し

ひとがた流し

有力という意味では北村薫は、もうノミネート4回目という実力作家ですね。よく言われることですが、直木賞は作品よりも作家に賞をあげる傾向がとても強いので、そうなると実績では№1の北村薫が対抗馬かな?
四度目の氷河期

四度目の氷河期

荻原浩。まだこの人に賞をあげるのは早い気がする、と選考委員が普通に言いそうですね。
ということで個人的に直木賞は白石本命、北村対抗で。それにしても毎年のこととは言え、全然読んでない作品を並べて予想をあてることにどれだけの意味があるのか、なんだかよくわからないのだが、外すと結構くやしいものがあるのです。ちなみに2006年個人的ベスト1は
夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

今年はこいつが最高でした。直木賞にノミネートされないならせめて本屋大賞にでも!と思ったら何と12月発売のため対象外ではありませんか。ついてないなー。とりあえず今年の本屋大賞の一次投票を終了。文庫派の私はあいかわらず新刊単行本の小説を読んでいなくて、今年はたった6作品の中から選ばなくてはならず、推すべき作品が見つからなくて難儀しました。みなさん、一次投票まであと一週間ですよ!