曲がり角に立つブックオフ

ブックオフウォッチャーなら必見の資料がこちら。
http://www.bookoff.co.jp/ir/pdf/repo_071115_03.pdf
こちら機関投資家向けの説明会資料なのだそうですが、これを読むと、急成長してきたブックオフもついに既存前年割れをおこしはじめており、ブックオフにもとうとう曲がり角が訪れたように見えます。
ブックオフというのは非常に面白いフランチャイザーで、この会社のことを研究すれば研究するほど、実に不思議な在り様に驚かされるのですが、たとえば不振店があったとしたら、その店舗のオーナーは本部に文句を言うのが普通のフランチャイズだと思います。ところが面白いことにブックオフではむしろ逆になります。不振店のオーナーに対して「あんたのところの店、売上がもうひとつやけど、ちゃんとわてらの言う通りやってまっか?出来てへんのとちゃいまっか?ちゃんとわかってへんから売上がいかへんのですわ。わてらが教えたるさかい、研修にきなはれ」という感じで研修を強力にすすめるのです。
で、その研修のメインは「人間力向上!」の自己啓発セミナーだったりします。すごいことに人間力が向上するとブックオフでは売上があがってしまうのです(まじで)。ブックオフフランチャイズの真髄は、実はこの教育システムで、ロイヤリティ3.5%のうち、3%はこの教育研修のノウハウに価値があるのだと個人的には分析しています。
もっとも「人間、やる気をだしたやつが力あわせて売場つくれば売上は絶対にあがる」という、これまでブックオフを支えてきた精神論にもどうやら限界があったようです。この資料には、これまで放棄してきたMDに対する取組の重要性が指摘されていました。ブックオフも面陳コメントPOPとかが標準装備になっていくようですね。これからのブックオフがどう舵をきっていくのか、本当に目が離せなくなってきました。
ところで、原宿のブックオフが知らない間に閉店していました。家賃が月に1850万もしたんですか…。で、今度は渋谷に617坪で出店??617坪って町田のやつよりもでかいですよ、すごいなぁ。この資料に出店時期は明記されてないですが、すでに契約も終わってるらしく、渋谷に一大リサイクルエリアが出現しそうな気配です。