幸せな売場のつくり方

幸せな売場のつくり方

2008年年の瀬になりました。私が今年読んだ中で、書店員の皆様に一番オススメしたい本がこちらの本です。先日メルマガでも紹介させていただきましたが、本当にいい本なので、あらためてブログのほうでも紹介させていただきます。
この本は、あるファッション専門店の再生ストーリーを扱ったビジネス書です。近くに大規模なショッピングセンターが出来てしまったため、客足が遠のいてしまい、店員はやる気がなくて店舗の雰囲気は最悪、どんどん下がっていく売上に、本部からは「売上をあげろあげろ」と言われ続け、毎日がもう本当に疲れきってしまったなぁ、というあるアパレル店舗の店長さんの話です。こういうシチュエーションが身に覚えありすぎて、完全に自分のお店の話としても読むことが出来ると思います。小説のスタイルをとっているので非常に読みやすい上、中身が非常にすばらしく感動的です。この店長さんが、どのように変わっていき、そしてそのことでどのように周りが変わっていき、店舗が再生していくのか、書店員の経験がある方だと何度も涙するシーンに遭遇することでしょう。
実際、私も部下二人にぜひとも読んでもらいたくて、自分の本を貸し出して読んでもらったのですが、二人とも「この本はすばらしかったので自分で買います」と言って、ご自分で購入されました。また「お店で働いていて、この本を読んでも何も感じない人とは、一緒に働けないかもしれません」とも言われました。私も同感です。
これからの店舗経営が、求心力型から遠心力型になっていくべきである、という組織論にも通じる非常にすばらしい本です。ぜひお読みになってください。
ただし、小売店で働いたことがないと、ちょっとこの本のメッセージは、よくわからないかも知れません。