●年ぶりの新刊

ガラスの仮面 43 ふたりの阿古夜 2 (花とゆめCOMICS)

ガラスの仮面 43 ふたりの阿古夜 2 (花とゆめCOMICS)

一つ書店員のみなさまにお聞きしたいことがあるのですが、みなさまのお店はコミック新刊予約とかコミックの定期購読みたいなサービスはされてらっしゃいますか?たとえば「ナルト」を一度予約したら、その後「ナルト」の新刊が出たら必ずとり置いてくれて「発売されましたよ」みたいな連絡までくれる、みたいなサービスをイメージしてくれたらよいです。ネットではよく見かけるサービスですが、リアル書店ではやってたりやってなかったり、まちまちなのではないかと思います。
で、このサービスをやってらっしゃる店舗の方にお聞きしたいのですけど、「ナルト」はともかくとして、それが「ガラスの仮面」でも注文は受けます?
ガラスの仮面」が発売されるたびに思い出すのですが、実は昔、私が赴任していたお店で、美内すずえ先生の「アマテラス」の4巻の予約を受けてたことがあったんですね。3巻が出てからすでに5年が経過していて、4巻がいつ出るのかは刊行元である角川書店に電話しても「全く見通しが立ってないです」と言われる状態だったのです。こういう場合、お客様にはご注文をキャンセルしていただくのが普通なのですが、何故かそのお店ではその注文だけが何年も生き続けていたのです。何でもお客様から、いつまででも発売されるまで待ちます、だから絶対にキャンセルはしません、と強く言われているらしく、注文用紙も何年もファイリングされたままどうしようもなくなっていたのでした。
店舗運営のいろいろな所を改善し、徹底的に整理整頓したのですが、最後までこの注文だけ整理できずに残ってしまい、私は心を残したまま転勤でこの店を離れることになります。最終的に「アマテラス」の4巻は、10年たってようやく刊行されたのですが、この注文が最後にどうなったのか、私が知る由もなく、今でも「美内すずえ」と聞くたびに、無事にこのお客様に「アマテラス」をお渡しできたのかどうか気になってしまいます。一種のトラウマですね。
すみません、どうでもいいですよね、そんな昔話。
入れ替わりの激しいパートとアルバイトが主戦力できりつめて精一杯やってる書店が多い中、注文を受けてから店に届くまで何年もかかる、という商品の注文って受けるべきなんでしょうか?と実は悩んでおります。
何年もの間、お客様の個人情報を預かるわけですし、いつ発売されるのかわからないので常に確認作業を余儀なくされるし、アルバイトが辞めたり人事異動で引継ぎが上手くいかなかったりしたら途端に注文の存在を忘れ去られそうな気がするし、そもそもお客様も転居されてしまう可能性も高いし、非常にリスキーだと思うのですね。いや、完全に顧客目線ではなく管理レベルの低い店の店舗運営目線からの発言なので申し訳ないとは思ってるのですが、責任が持てない気がするのです。むしろお客様にご迷惑をおかけするのではないかと。
すみません、どうでもいいですよね、こんな愚痴。テメエの管理をしっかりしやがれって話なのは重々承知なんですが。
でもコミックの予約注文をうけるときは、やっぱり反射的にビビッてしまいます。「ガラスの仮面」と「働きマン」と「ファイブスター物語」と「アオイホノオ」と「アップルシード」の新刊を予約します、とか言われたら、本気で困るので勘弁してください。