獣の奏者

多忙だったり、疲労だったり、怠惰だったりで更新がしばらくぶりです。本調子じゃないですが、ぼちぼち再開します。
世の中的には、のりPだったり、高校野球だったり、世界陸上だったり、選挙だったりで盛り上がってたみたいですが、個人的にはガンダムをお台場に観に行っただけで終わりました。尋常じゃない忙しさだったのに、この売上前年比ときたら。いや、もうよそう。売上の話は。

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

というわけで、現実逃避に最適なのはやはり良質のファンタジーですね。上橋作品には、現実世界を忘れて作品世界に没頭できてしまうほどの魅力が備わっていますので。こういうときには最適です。
「守り人」シリーズが、バルサやチャグムやトロガイやジグロといった、強烈なキャラクターたち重視の作品だとすると、「獣の奏者」は物語が中心なので、キャラはちょっと弱いです。しかし、その分ストーリーのファンタジー的リアリティは徹底して作りこまれていて、序盤から前半中盤にかけての面白さは流石のひとこと。特にジョウンの養蜂シーンは素晴らしかった。
後半から終盤がちょっと散漫になってしまったのは、終盤の重要人物であるイアル、セィミヤ、ダミヤ、シュナンのキャラが弱かったことと、あと真王の過去のネタバレが意外とつまらなかったということが原因だと思いますが、そのほかは完璧だったのではないかと。
ただ、個人的には「守り人」シリーズの方を推すかなぁ。