戦う司書と恋する爆弾

アニメ化記念ということで、献本いただきました。ありがとうございます。スーパーダッシュ文庫を読むのは初めてでございます。
普段小説を読むとき、実は登場人物の名前を記憶せずに読んでおりまして、よっぽどその登場人物のキャラがたってない限り、大抵の場合名前は覚えられなくて、役割でしか記憶できないんです。若い頃はそんなことなかったのですが、最近はその傾向が著しく進んでおりまして、どんな作品でも「主人公の男の人」とか「ヒロイン」とか「主人公の友達で途中でいなくなるやつ」みたいな感じでしか記憶できないのです(アホですみません)。たとえば、「崖の上のポニョ」だと、ポニョ以外の固有名詞は何ひとつ覚えていないという体たらく。主人公ごめんね。主人公のママもごめんね。
えーと、この作品のストーリーは、超人的な強さを誇る武装司書ハミュッツ・メセタという若い女性主人公が、細菌兵器テロに走るカルト教団と戦う、という話で、それ以上でもそれ以下でもございませんが、個人的にこの作品で一番感心したことは、実はこのハミュッツ・メセタという覚えにくい主人公の名前、これが久々に覚えられてしまったこと!!なのでした。
特にものすごいキャラというわけでも無いのに、この作品では読者に名前を覚えさせてしまう悪魔的手法が使われておりまして、その感心できない使い方にちょっと感心いたしました。
オタク的なお約束事に満ち満ちたお話ではあるのですが、いわゆる萌え萌えした作品ではなかったので、まあまあ読むことが出来る作品だと思います。
しかしまあ、面白いかと問われると、さあどうでしょう、好きな人は好きかもしれませんねぇという感じの本。登場人物の大半が中二病みたいなやつなので、そいつらに親近感を覚えられる方は、中二病に感染しているかもしれませんのでご注意を。