新書の並べ方

とある店舗から新書の並べ方についての質問があった。お客様から「適当に並んでいてわけがわからん」とクレームを頂戴したのだとか。「どうやって並べたらいいのでしょうか…?タイトルで五十音順とかがいいのでしょうか?」って、おいおい、まともな書店員のしてくる質問じゃねーぞ、と思いつつ「とりあえず出版社別にわけて、そのあと番号順に並べるのが正解です。どこの店でもそうしてます、とっとと並べかえなさい」と回答したのだが、はたして本当にそれでよかったのだろうか、といまさらながらちょっと考えた。
昨今の新書ブームで新書の前年比が150%を超えていたりするのだが、ロングセラーの売上が跳ね上がったという実感は全く無い。一部の化け物みたいに売れるメガヒット作を除けば、1タイトルあたりの売上は昔から変わっていない気がするのである。「ゾウの時間ネズミの時間」の売上が新書ブームだからと言って爆発的に伸びただろうか?全然変わってない気がするのである。これ、ひょっとして並べ方のせいなんじゃないの?とふと思ったのだ。
以前とある店に行ったときに、その店では、新書を出版社別著者順に並べていた。文庫の並べ方の発想である。この店では新潮新書の養老先生の「バカの壁」と「死の壁」は隣に並ぶ。岩波新書永六輔の「大往生」と「二度目の大往生」も隣に並ぶ。講談社現代新書東浩紀の「動物化するポストモダン」と「ゲーム的リアリズムの誕生」も隣に並ぶ。よく考えてみたら普通のことである。でも日本の書店の大半では実際にこうなっていない。新書は刊行された順番に番号が振られ、書店でもその番号順に並んでいるからだ。一覧表発注書も番号順になってるので、そう並んでるほうが在庫チェックと発注はしやすい。
でもこれ、よく考えたら、ちょっとどうなの?というシステムだ。同じ講談社でもノベルスのほうは、ちゃんと作家順になっているのに何故新書だけこういうシステムで採番されているのだろう?著者で固めたほうが、カテゴリーでも固まりやすいし、そのほうが売れる確率があがる。今の新書のスタイルって、新刊のときに売りまくって、あとはどうでもいいです、という考え方が支配的で、新刊期間をすぎてもいい本なのでコツコツ重版されて売れていくんですよ、という考え方になってないんでしょうか。もし、そういう売り方を志向するのであれば、やはり今のナンバリング方法はおかしいという気がするので、出版社さん、カバーを一新する計画があるのでしたら、ナンバリングのほうも変えてみたらいかがでしょう?ロングセラーが動くかも。

あ、もし何か理由があってのことで単に私が知らないだけでしたら、どなたかご教示いただけると助かります。