ペコロスの母に会いに行く

ペコロスの母に会いに行く

ペコロスの母に会いに行く


4月に長崎に行ったときに地元の好文堂書店で、猛プッシュされてたので購入した本です。僕が購入したのは、この表紙の西日本新聞社版ではなく、著者の岡野雄一さんが自費出版で出されたものでした。好文堂さんでは、入口のすぐ脇の一等地のワゴンでこの自費出版の本を見本付きで平積みしていたのです。ちょとわかりにくいかもしれませんが、入口の黄色いヨンダパンダのポスターの下のワゴン、茶色い表紙の本が面陳されているのがそれです。
思わず足を止めました。
長崎にお住まいの作家さんが、認知症になった母を介護し、ともに歩む日常をマンガにした作品でした。暖かいぬくもりのある絵柄、そしてその中の「命がすれ違う」と題された話に心打たれて、思わず衝動買い。
それが、いつの間にやら西日本新聞社版で全国に流通し、映画化までされる(http://getnews.jp/archives/245288)というではありませんか。驚きです。
地方の書店を訪問するとき、時折、こういう地元でしか流通していない素晴らしい本と出会うことがあります。こうした作品に出会えるのは地元に密着した書店ならではですが、こうした自費出版の作品を一等地で展開し、多くの読者の方に紹介していった結果、このように全国に羽ばたき、映画化までされるというのは、書店としてこれほどうれしいことはないんじゃないだろうかと思います。好文堂さんはじめ、この作品を推した長崎の書店の皆さんは、本当にいい仕事をされたなぁと思ったので、忘れないようここに書いておきます。