新大阪の談でオススメされてたので購入。
民俗学ミステリの連作短編ということで、宗像教授＋殺人事件みたいな感じの作品です。美貌の
民俗学者蓮丈
那智、というキャラの造形がいまいちで、文章もかためなのであまり読みいい作品ではありませんでした。
本格ミステリ的には「不帰屋」がよくできていますが、歴史ミステリとしては「双死神」の話がダントツに面白い。何といっても「税所コレクション」という謎の提示は非常に魅力的で、このネタだけで何本も短編が書けますね。ネタばれになってしまうので、ここに詳しく書けないのが残念なのですが、考古学上の暗部をえぐる面白い作品でした。ただ、この二作以外はどうにも今ひとつで、殺人事件なんかはおきてもおきなくてもどっちでもいいような気がするんだけど、そう思っているのは私だけ？評価Ｂ
