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幸福な食卓 (講談社文庫)

瀬尾まいこさんをいまさら初読了。読んだ感想は、まあまあ読み応えのある普通の小説という感じでした。
ちょっと壊れてしまった家族の再生の物語がテーマ。両親と兄の壊れ方はとても非現実的なくせにリアル感がでていてすばらしい。でも一番大事な主人公佐和子の壊れ方が普通すぎてリアルじゃなかったため、最終的にはリアルな話に感じられなかったのが残念です。一番家族に対して客観的に見ているかのような佐和子が、実は一番壊れているという側面がもっと浮き上がっていれば凄みが出たかもしれませんが、わりと淡白に終わってしまいました。
北乃きいさん主演の映画ではどんな風に描かれているのか興味があるので、今度一度見てみようと思います。評価Ｂ