理想の書店―高く掲げよう「お客さま第一」の旗 (書店大戦シリーズ)

理想の書店―高く掲げよう「お客さま第一」の旗 (書店大戦シリーズ)

書店コンサルタントの青田さんの最新刊です。これまでの著作を読まれた方はご存知だと思いますが、大上段の文化論的な側面からのみで書店を語る本が多い中、青田さんは書店の経営の現場目線から書店を語られます。現場や書店にいらっしゃるお客様をよくご存知だからこそ、流行だけを追ったような実体の無い安易なセレクトショップや、ブランドによる集客力に安住して何の工夫もないような有名書店には、厳しいプロの目線を投げかけます。
そういう、書店に対するものの見方と言いますか、お客様第一の経営目線の考え方というのは、私の書店観と結構共通するところも多く、いつも色々と勉強させていただいております。ストアコンパリズンという言葉も青田さんの本から学んだのでありまして、私が全国各地の書店を見てまわっては気になったところをレポートしていたのも、青田さんの本から影響を受けていたのかもしれません。
で、この本は、その青田さんご自身によるストアコンパリズンなのです。新文化にも連載されていた内容も加筆されて収録されていますが、この店いいね!という学ぶべき書店事例が、いっぱい掲載されています。書店員は必読ではないでしょうか?
ちなみにどんな書店が掲載されているのかどれだけの書店の事例が収録されているのか、ちょっと地図にまとめてみました。
https://maps.google.co.jp/maps/ms?msa=0&msid=213002731231959652749.0004d95c9013cdb20fae4
私も行ったことの無い店が多いので、このリストの店舗に訪ねてみたいと思っています。