宮脇書店総本店
本日は宮脇カルチャースペースあらため宮脇書店総本店です。かつて日本最大面積を誇った世界的にも非常にユニークかつワンダーなこの書店については、以前勝手に本屋ミシュラン#43でもとりあげましたが、紀伊国屋書店に対抗するために宮脇グループ総力を結集し、ある意味世界最強の書店に改装したので再度とりあげることにいたします。新しいお店のキャッチコピーは「本のテーマパーク」。そもそも神社が店内に建ってたりするワンダーな書店だったので、あれ以上どのようにテーマパーク化するのか、この目で確かめないといけないではないですか。
というわけで高松にやって来ました。宮脇総本店のシンボルと言えばやはり屋上にそびえたつ「本」のマークの観覧車。タクシーの運転手さんにも「観覧車のある本屋さんにお願いします」というだけで通じます。この観覧車、紀伊国屋書店に対抗するために屋上に観覧車を作るべし、という実に不思議な経営センスをお持ちの宮脇社長の一存で建てられたものですが、実際目にしてみるとそのインパクトは確かに強烈です。世界中探しても観覧車つきの書店なんかはおそらくないと思われるので、唯一無二のオンリーワンの書店であることは間違いないでしょう。思わず記念撮影してしまいました。
では中に入ってみましょう。まず1階。お、土足がOKになっています。これはワンダー度マイナス10%ですね。以前は新刊売場だった場所がコミック売場になってました。雑誌扱いコミックもちゃんと置いています。広い広い本の海の方に目を向けると、壁面はあいかわらず出版社ブースがずらずら並んでいますが、中央の島什器では今回は出版社別ではなくジャンルカテゴリー別の分類に変更されたようです。ワンダー度は下がりましたが、格段に見やすくなりました。書店としてはようやくまともな陳列になった、とも言えます。1階だけを見てると普通の大型書店と変わらない店構えになったんですね。では2階へ。
2階と言えば神社ですよね。真っ先にチェック!よかった。神社は健在でした!ただし少し規模は縮小され、参道や鳥居がなくなっています。しかしその場所には謎のノボリが。「さぬきうどん 営業中」。ええっ!今度は書店の中にうどん屋ですかぁ!?駆けつけたところ、本当にうどん屋がありました。しかも営業中って書いてあるのにシャッター閉まってる。何なんでしょうこれは。さらにうどん屋の前には何故か子どもたちが大好きなふわふわのエアー遊具やボールプールまでが存在しています。ここは本当に書店なのでしょうか?一気にワンダー度があがってきましたよ。
3階。何とトーマスが線路を走ってますよ。ゲームセンターの筐体のようなものも並んでます。書店の店内にプレイランドみたいな区画があるのです。本棚の間にゲーセンがあるのはかなり異様な光景。本のテーマパーク、というより、これはただのテーマパークなのでは?
さあいよいよ屋上です。前に来たときもそうでしたが、ここまで来るともう誰もお客さんはいません。観覧車はもちろん無人のままグルグルまわり続けています。我々二人に対して係員が4人。とてもひまそうです。観覧車を見上げる私たちに、こいつらマジで乗る気か?という視線をなげかけてくれます。
一人400円でチケットを購入。このシチュエーションだとHな本を買うときよりも勇気がいります。この観覧車、真ん中の本のマークもすごいのですが、よく見ると、まわっている1つ1つのカゴに名前がついているんです。
「知的生きかた文庫号」「スーパーダッシュ文庫号」「学研M文庫号」…、うわーしかも全部文庫の名前ではないですか!?面白すぎる…。
ですがこのギャグとしか思えない観覧車からの光景は、瀬戸内海の島々を見渡せる絶景なのであります。多分世界でも有数の景色のすばらしい書店だと思いますよ。
あと、えーと観覧車に実際に乗るとわかるんですが、観覧車の端っこが建物の敷地を飛び出ており、公道の上空にはみ出しているのですよ。これ大丈夫なんでしょうか?こういうのって「空中セーフ」でしたっけ?
えー、これだけだとただのワンダースポット紀行になってしまうので書店っぽいネタも一つ。このお店ではありとあらゆる本が揃うのですが、滅多に店頭に並んでいない本もちゃんと棚をとっているのです。中には「おおっ、これは珍しい」というのもありまして、これはその一つ。
いわゆる大型絵本というやつですね。大型絵本だけで何スパンも棚をとっておりまして、現物がこんなに揃っている店は珍しいと思います。さすがは本の?テーマパーク。期待を裏切らないお店でした。