この世界の片隅に
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/01/12
- メディア: コミック
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- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/07/11
- メディア: コミック
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- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2009/04/28
- メディア: コミック
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今日は、あの「夕凪の街 桜の国」のこうの史代先生渾身の傑作「この世界の片隅に」の完結編が発売されましたので、全部まとめて紹介させていただきます。
舞台は、戦時下の広島市と呉市。絵を描くことが好きな主人公浦野すずは、広島から軍都呉へと嫁ぐ。見知らぬ家、見知らぬ人々、見知らぬ街、そして徐々に厳しくなっていく時局と戦時下の暮らし。
昭和9年・10年・13年の少女時代のエピソードと昭和19年春までの新婚すぐの頃を描いた上巻は、ファンタジー色も強くて優しい気持ちになれる話。
昭和19年夏から昭和20年春までの呉の生活を描いた中巻が傑作で、本当にすばらしかった。
そして最終巻、昭和20年の夏が広島と呉におとずれます…。
想像はしていたけれど、下巻はやはり重い話が多くて、読むのがつらくなりました。しかし最後にこの作品から送られるメッセージは、やはり皆さんにぜひ直接読んでいただきたい。この作品は、ただ単なる「戦災もの」では無く、人が生きるということ死ぬということは、どういうことなのかを訴えかけてくる作品なのです。私がこう書くと安っぽく見えてしまうので申し訳ないのですが、完成度は非常に高く、何度読み返してもすばらしいと思える作品です。これは多分映像化されてもある程度メッセージが伝わる作品だと思いますので、おそらくドラマ化されたりするのだろうと思いますが、ドラマ化されるとただの「戦災もの」になってしまいそうな気配が漂っていますので、ぜひこの作品をお読みいただければと思います。
評価A+
■追記
漫棚通信さんの記事(http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-6b07.html)を読んで、
下巻の読み込みが足らなかったことに気づかされました。左手で書いていたのですか…。全然きづいてませんでした。
異例のことですが、評価をAからA+に引き上げさせていただきました。